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舞台『百鬼夜行抄2』

2006-09-07 追記しました。


ずっと観たいと想い続けていた「ネオ歌舞伎」、ついに観劇実現しました。

面白かったです!

お芝居を観る楽しさってこういうことだったのですよね。

4日前のR:MIX『魔王降臨』は西洋活劇の殺陣とアクション、対してこちらは日本人としての記憶を揺り起こされるような、美麗な「和」の踊りと心躍る楽曲、まがまがしくも蠱惑(こわく)的な妖魔の世界でたっぷりと酔わせてくれました。

子どもの頃に見た、年に一度の祭礼のときだけ神社の境内の舞台で踊られる、綺麗でわくわくするけれど、どこか怖かった奉納神楽のような世界でした。


花組芝居
『百鬼夜行抄2』

東京公演
2006年9月1日(金)~10日(日)
銀座博品館劇場

前売り:
一般5,800円 学生割引4,800円(平日のみ)
当日:
一般6,000円 学生割引5,000円(平日のみ)

・劇団公式サイト:
http://www.hanagumi.ne.jp/

・博品館劇場サイト:
http://www.hakuhinkan.co.jp/theater/body.htm
※開演時はトイパーク1階奥のエレベーターで8階へ上がります。
(中央通りと交差している銀座御門通りに面している劇場入口から入れば、売り場を通らずにエレベーターに乗ることができます。)
エレベーターが小さくて2基しかないのですぐ満員になってしまいますので、早めの来場をおすすめします。
終演後は階段が開放されました。

べきら観劇日:
2006年9月4日(月)夜の部
F列上手ブロック

上演時間 約2時間30分(10分休憩含む)
※これまでに観た芝居のほとんどは10分押しスタートでしたが、劇団の方針なのかあるいは劇場が厳格なのか、ほぼ定刻(19:00)に開演したのには驚きました。
終演も会場内掲示通りの(ほぼ)21:30でした。
帰りのことを考えると、ソワレ=夜の部の場合はとくにありがたいことでした。


神戸公演情報:
2006年9月16日(土)、17日(日)
新神戸オリエンタル劇場


メンバーは全員が男性で、ひとりひとり「○○屋」という屋号もお持ちです。

劇団サイトの過去の公演を読むと基本的には時代劇が多く、今回のような現代劇は珍しいようです。

とはいえ時代衣裳の登場人物もいて、とくに座長・加納幸和さんの、きものの裾を引いたお姫様はうっとりするほど綺麗で哀しくて、それでいてひとつ抜けている「天然」なところがとても愛おしかったです。

来年で創立20周年を迎えるだけあって観客の年齢層は幅広く、20代から40代まで、やはり圧倒的に女性が多いです。

固定ファンだけにわかるギャグが劇中でサービスされると場内が爆笑に包まれることから、リピーターの多さがわかります。

髪をきれいに束髪に結い上げた、伝統芸能の世界の方とお見受けする着物姿の年配女性が客席通路をゆっくり降りていくところなどは、花組芝居ならではの光景なのでしょうね。


【オリジナル・グッズ情報】
プログラム1,000円
写真集3,000円
そのほか、DVD(3~4種)、Tシャツ、おちょうし、おちょこ、手ぬぐい、ポストカード、原作本などいろいろ。
予約申し込み制で舞台写真@500円の販売もありました(約30種類)。


原作(文庫版の最新刊)

百鬼夜行抄 (8)
朝日ソノラマ
発売日:2006-07-13



追記 2006-09-07
↓ネタバレありレポ
ロビーには贈られたお花がたくさん飾られていて、そのあいだを通り抜けるようにして客席内に入ると、舞台は最近あまり見かけない「幕あり」でした。

その下ろされた黒い幕を背に、巫女さんがひとり、中央に端然と座っています。

白い千早(ちはや)に緋袴(ひばかま)、顔には能面――小面(こおもて)でしょうか?――をつけているので表情はうかがいしれませんが、膝上に揃えた手が男性とわかります。

観客はあまり気にしていない様子ですが(恒例の演出なのかもしれません)、微動だにしないその神秘的な姿にべきらはじいっと見入ってしまいました。

開演前から物語世界へ導いてくれるようなこういう演出は嬉しいですね。

開演時刻(19:00)の5分前になると、劇団員さんふたり(花組芝居初見のべきらは名前が憶えられませんでした)の声が、“楽屋から生中継”のトークを始めました。

ファンからのお便りを面白おかしく紹介すると、開演を待つ観客のあいだに笑いがおこります。

要するに録音録画の禁止、携帯電話の電源オフなどを告知するいわゆる「前説(まえせつ)」なのですが、楽しませながら注意喚起をするところに劇団のサービス精神と創意工夫を感じました。

トークのあいだも巫女さんの静止芸は続いていましたが、客席の照明が暗くなり、いよいよ幕が開いて音楽が鳴り始めると、膝前に置いてあった御幣(ごへい)――神主さんがお祓いのときにバサッバサッと左右にふるアレですね――を手にとってフワリと舞い始め、一瞬にして芝居の世界に引き入れられてしまいました。

舞台袖からまったく同じ装束・能面姿の巫女さんがさらにふたり登場、この冒頭の3人の巫女さんによる舞は、優美で幻想的でありながら男性ならではのスピード感と力強さがあってとてもよかったです。

<参考>
千早、緋袴の巫女さん画像:
http://www.joaf.co.jp/isyo-kasou/miko/isyou-miko-21-.htm


タイトルに『2』がついていることからもわかるように、3年前(2003年1月、博品館劇場)に上演された第1作の続編です。

今 市子(いま・いちこ)作の人気漫画が原作ですが、べきらは原作を読んだことがなく、花組芝居自体も初めてだったので(当然、第1作も未見)理解不能なところもないわけではなかったのですが、充分楽しむことができました。

堅苦しく難解なイメージになってしまった『歌舞伎』を、 昔のように誰にも気軽に楽しめる最高の娯楽に――劇団公式サイト内「花組芝居プロフィール」より――という基本方針のとおり、怪奇噺の幻想さやおどろおどろしさはそのままに、ふんだんに盛り込まれたユーモアとスピーディな展開で厭きることがありませんでしたし、基調がほのぼのムードだったのでお化けが苦手のべきらでも大丈夫でした。

妖魔や式神がひんぱんに出没する飯嶋家の息子で高校3年生の律(りつ)くんを主人公に、冥界と現世を大勢の登場人物(および人ならざるもの)が行ったり来たり、物語の柱になっているのは人間と妖魔の悲しくもせつない恋のお話しです。

律くん役の美斉津恵友(みさいづ・けいすけ)さん、素直で性格のいい高校生を演じてまったく違和感ありません。

彼の爽やかさが、死者や妖魔の怨念がうずまく物語世界を暗くさせずにすんでいました。

律の伯父にして悲恋の当事者である飯嶋 開(いいじま・かい)を演じる各務立基(かがみ・りき)さんもまた、46歳と20歳をともに水もしたたるいい男で魅せてくれます。

26年前に行方不明になった20歳のとき、かつら姫(演・座長加納さん)とのめくるめく愛に身を投じる白装束の舞姿が幻想的で美しく、同じく白装束の姫とのせつなさ溢れるくちづけにはおもわずため息がもれそうになりました。

昨今演劇界に浸透しつつある男優さんどうしのラヴシーン――抵抗感を抱く方もいらっしゃるでしょうね――ちなみにべきらは歓迎派です♪――は見慣れていたつもりだったのですが、このようにしっとりとしたきもの姿で演じられると、哀切感がひときわ胸に迫ります。

開を愛するあまりに彼を再び冥界に取り込もうとするかつらに、開が再会を誓うクライマックスが涙を誘います。

そう、人は誰でもいつかは現世を離れる定めなのですものね。

愛は奪い取るものではない、と得心して冥界へ戻っていくかつらの女心が健気です。

あと、律の従姉(いとこ)で開に憧れている飯嶋 司(いいじま・つかさ)を演じる堀越 涼(ほりこし・りょう)さんが、眼が釘付けになるスレンダー美人でした。

劇中で、堀越さんの司ちゃんがあおむけに寝て胸のあたりで両手を組むシーンがあったのですが、その組んだ指のなんてほっそりとしていること!胸のラインの綺麗なこと!――隣に座った固定ファンらしき女性に、おもわず「すみません、あの人もほんとうに男性なんですよね?」と確認したくなったほどです。

不気味さと可愛さがミックスした妖魔達も魅力的なキャクラクターでした。

いつも5~6人でうごめいている黒子ならぬ灰子(衣裳がグレイなのです)の一団、律の家来の尾白(おじろ)&尾黒(おぐろ)コンビ――カラス天狗スタイルですがカラスではなく「文鳥(ぶんちょう)」だそうです――みんなとてもキュートでした。

カーテンコールではお姫様姿の座長・加納さんの挨拶があり、「第1作はカジュアル、今回はシック、次回はスポーティに」という発言だったので、きっと3作目もあると期待してよいのでしょうね。

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