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舞台『苔の心音』

チラシのデザイン――とくに公演タイトルの書体と色使い――がいいな、とおもってチケットを取りました。
床や壁に児童館のプレイルームのような飾りつけがされた夢幻的な部屋で、ひとりの人のさまざまな思考の局面を擬人化したような、あるいは作者に大きな影響力をもつ人々なのかもしれない7人の男女が自分の生き方や言葉をさがします。
彼ら彼女らを終始みつめ、客入れ時から終演まですべてを見守り制御し続ける「妖精」にして作・演出であり劇団主宰である児玉洋平さんの存在に魅力がありました。
長身痩躯に繊細な面立ちは草食系を通り越して流動食系あるいは液体しか口にしないのでは(!)とおもうほど透明感があって、ふわりふわりと会場内をただよう(かのように歩いている)様子があさかめファンタジーの世界に導き入れてくれます。

妖精は一見優しそうな雰囲気ですが冷静さと眼光鋭い冷淡さを持ち合わせており、自分が過大評価――空を飛んだり人間の願い事を実現したり――されることを苦々しくおもいつつやるべきことはきっちりとこなすのです。
開演前の客入れ時にはふらふらしてる♪ようにみえて実はしっかり客席状況を把握しているようで、あれ?消えた?とおもったら長身を折るようにしてゆっくりとした動きで会場の外から重ねた丸椅子を運び込んできたりスタッフにさりげなく指示を与えたりします。
前説をつとめたのちはオペ卓にとどまり、音響を操作しながらこの世界の仕組みを知る妖精=作者=演出家としての眼差しを注ぎ続けていました。
妖精が観客に夢をみせる、妖精の劇団なのだとおもうと楽しくなります。
上演中にたまたま小さな地震(震度2/進行に影響なし)があったのですが、波のようなゆらゆらとした揺れさえ妖精のわざかとおもってしまいました。
なにごともないようにみえて実は生きづらく苦しいおもいをしている人がいたとして、その消えそうな声を聴こうとする作者の心根をこれからも追いたいとおもった観劇でした。
当日パンフレットによれば、あさかめ次回公演(7回目)は『島を奪う』(2010年春ごろ 都内予定)とのことです。

ハンドメイド感あふれる衣裳、アクセサリー、靴(←とくに妖精の)が可愛いです。
また、タキ役林あかりさんのみずみずしさには目が釘付けになってしまいました。
冷房のない会場に設置された扇風機の風が、無言で立ち尽くすタキの服の裾や緑色の石のイヤリング(姉ハルと色違い)を揺らす光景が今も眼に残ります。


あさかめ6回目
『苔の心音』
2009年6月3日水曜日~7日日曜日(全8ステージ)
C.A.Factory
CoRich情報

作・演出:児玉洋平

全席自由
普通席 2,200円
特等席 2,500円
※前売・当日とも。
両席種とも1ドリンク付き。
お得DAYあり(普通席 1,800円、特等席 2,100円)。

べきら観劇日:
2009年6月6日土曜日14:00~

上演時間:2時間(10分間の休憩1回を含む)
※休憩時間に冷たいおしぼりのサービスあり。

【物販】
上演台本 1,000円

【当日パンフレット】
短冊サイズ(25.5cm×9cm)8P
※チラシのイメージをカラーであしらった表紙、統一感のある書体、くっきりときれいな印刷が高級感を出しています。
左上の穴に通された綴じ紐が、劇中の登場人物達の衣裳に共通で使われていた「黄色い毛糸」なのが心憎いです。

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