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舞台『醜い男』

活動基盤であるベニサン・ピットとベニサン・スタジオが2009年1月25日に閉鎖されたのち、TPT(シアター・プロジェクト・東京)が再び活動を開始した第一弾の作品です。
なにかを失うことはなにかを得ること、という言葉を現実のものにしてみせたTPTの気概に感銘を受けました。
それほどに、新鮮な刺激と魅力のある時空間でした。

新しい表現の場は、横浜の海辺にある巨大な港湾倉庫風ギャラリーです。
円柱が林立するコンクリート打放しの空間は、うす暗がりのなかのそこここに堆積した時間がうずくまっているようでした。
もっとも奥まった場所に設けられた84ほどの座席はまるで秘密の集会所みたいです。
もしかしたら暴走族のバイク群が走り回るのでないか(充分可能な広さです)、あるいは、はるかに見上げる天井の直径1メートルはありそうなダクトから縄梯子が落とされて黒衣の男達が乱入してくるのではないか、などと開演前から想像力がとまらなくてわくわくどきどきしてしまいました。

ドイツ人の劇作家がかつて日本を訪問したときに着想を得たという『醜い男』は、開幕してみればわずか4人の登場人物がほとんど椅子に座ったままで語り続ける、ブラックなユーモアに富んだ会話劇でした。
下北沢のミニ劇場・OFF OFFシアターで演じてもよさそうな作品を、この広大なスペースで観せる意外性がまた面白いです。
出世や美や性への均質化された欲望が人間を支配し、やがて感情までも殺されていくさまが怖くて可笑しい作品でした。
巨大倉庫(ほんとうは銀行だったそうです)の一隅で、4人の俳優と観客が膝をつき合わせるようにして作品世界に浸っている様子は、とてもユニークで可愛い光景にみえることでしょう。
最後には空間を活かした演出が登場しました。
ただ、せっかくのそのシーンが、たくさんの柱に視界を遮られてみづらかったのが残念でした。
今後もこのギャラリーを使い続けるのか、あるいは今回だけの使用なのかは不明ですが、劇場として使うにはこの柱の扱いがポイントになるとおもいました。



シアター・プロジェクト・東京
TPT71@The Other Place 2009
『醜い男』
2009年3月22日日曜日~29日日曜日(全10ステージ)
BankART Studio NYK/ 3Cギャラリー
(ギャラリー詳細情報→BankART 1929)

作:マリウス・フォン・マイエンブルク
演出:トーマス・オリヴァー・ニーハウス

全席指定
5,000円
学生 3,000円(TPT取扱)

べきら観劇日:
2009年3月22日日曜日17:00~(初日)

上演時間:1時間10分(休憩なし)

【物販】
プログラム 500円

【当日パンフレット】
未確認



会場情報


座席は板張りの桟敷です。
おもったほど寒くはありませんでしたが、後半は膝下に冷えを感じました。
受付でクッションを受け取ってから会場に入るのですが、このクッションが「あるかたち」をしていて、壁にたくさんかけられたそれをはずして手に提げて歩くのが楽しかったです。
かなり固めですが性能が優れていて、腰やお尻が痛くならずにすみました。
受付と会場は3階ですが、トイレは1階と2階にあります。
客席まで長い距離がありますので、着席まえに用を済まされることをおすすめします。
喫煙シーンはありませんでした。

私はみなとみらい線の馬車道駅を利用しました。
初めて降りた馬車道駅は構内全体に赤レンガが使われていて、広々としてとてもきれいでした。
改札はひとつで、出てすぐのところにヴィドフランスがあります。
「6出口 赤レンガ倉庫口」を出てください。駅情報
(BankARTサイトの地図では「6出口 万石橋口」となっています。)
地上に出るとampmがみえますので、その先の最初の信号を渡って右折します(角は牛鍋屋さん)。
ふたつ目の信号を左に入ったところが入り口です。
ガラス扉の入り口を入って真っ直ぐ進むと右手にエレベーターがありますので、3階へ昇ります。
3階の扉が開いたところから、別世界が始まります。

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