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舞台『BAKXAI―バッカイ―』

ギリシャ悲劇といえば……芸術性は高いけれど、正直なところ今の日本人には理解に苦しむ感覚で、朗々と長いセリフが続くのかな……とおもったら、インテリジェントなガラス張りのビルにスタイリッシュなスーツ姿、美女と美男が情熱的な感情のやり取りを交わす、それでいて底の浅いテレビドラマのようになることなくきちんと古典戯曲の品位を保っている、TPT(シアタープロジェクト・東京)ならではの魅力と価値ある舞台でした。


TPT57
エウリピデス作
『BAKXAI―バッカイ―』
2006年8月26日(土)~9月10日(日)
ベニサン・ピット
全席指定5,250円
学生料金3,150円(TPTのみの取り扱い)
上演時間:1時間15分(休憩なし)

べきら観劇日:
2006年8月27日(日)夜の部
10番台


バッカイとは、葡萄酒の神にして芸術・演劇の神であるバッコス(英語名バッカス)に心酔する女性信者を意味します。

彼女達は山にこもって集団生活を営み、ヒーローにしてイケメンアイドルのような色男バッコス(演・佐藤オリエさん)を讃えて歌い踊るのです。

ブルーの表紙が綺麗なプログラムに台本が全文掲載されていて、資料的価値があります。

また、劇中にたくさん出てくる人名や地名も、系図入りで親切に解説されています(プログラム@1,200円)


↓ネタバレありレポ
バッコスの力を脅威に感じたテーバイの若き国王ペンテウス(演・進藤健太郎さん)は彼を迫害するが、やがて形勢逆転して破滅への道を歩むことになる……モダンなビル=王宮に君臨する伝統企業の御曹司社長=国王が、新興勢力と戦って敗北していく姿、とも見えました。

佐藤オリエさんの、一言ささやくだけで空間をすべて支配してしまうパワーに感服しました。

進藤さんは育ちの良さゆえに脇が甘いペンテウスを好感度高く演じて素敵でした。

三つボタン・裾すぼまりパンツ・先の尖った靴という今風スーツ姿がとてもかっこよく決まっていました。

一転して国王のプライドが地に落ちるようなある「扮装」――つまり女装――をするのですが、これが意外に似合っていて……滑稽さやみじめさを感じるべき場面なのですが、おもわず見惚れてしまいました。

中川安奈さん、若松智子さんのバッカイは抜群のスタイルとドレスの着こなしに惚れ惚れ……コンテンポラリー・ダンサーである若松さんの動きが素晴らしく、最初のうちはガラスに映った中川さんの影かとおもっていました。

元宝塚歌劇団の月船さららさんはとにかくキュートでセクシー!

こんな可愛い「牛飼い」なんて、牛達は幸せですね(笑)

後半はギリシャ悲劇らしいスプラッター展開になりますが、『タイタス・アンドロニカス』や『ウィー・トーマス』で慣らされてしまったせいか、気分が悪くなったり、食事ができなくなるようなことはありませんでした(劇としての緊張感が薄いという意味ではありません)。

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