スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

舞台『Assassin(アサシン) 彰義隊後日譚』レポ

歌舞伎でも新国劇でもない、大衆演劇ともまた違う、現代の都会の感性を反映した、「アーバン時代劇」とも呼べる新鮮な舞台でした。

芝居を観に行くとたくさんのチラシをもらうのですが、たしか紀伊国屋ホール『トーマの心臓』で入手したなかで、紅葉(もみじ)が舞い落ちた地面に美男ふたりが横たわる素敵な絵柄が目に留まり、劇団もスタッフもキャストもまったく未知の状態でチケットを取りました。

頑丈が取り得のべきらにしてはめずらしく、観劇日に体調不良を起こしていたのですが、無理を押してでも観に行ってよかった!

終演後は体調のことなど忘れ、興奮と感動で身体中にエネルギーが満ち溢れました。

時代劇を主に上演する劇団でも、同じくこの夏に観た花組芝居『百鬼夜行抄2』では「踊り」が見せ場だったのに対し、こちらの劇団め組は「殺陣」が看板と見受けました。

スピード感あるチャンバラは、やはり血湧き肉踊ります♪

テレビ時代劇などで人が斬られるときの、あのおなじみの「バサッ!」という効果音を使わないので、最初はやや物足りないかんじがしたのですが、それもすぐに慣れました。

かつらをつけないのも劇団の方針らしく、したがって男優さんの場合、首から下は武士や町人の時代劇衣裳でも髪はふつうの現代スタイルです。

これも意外でしたが、慣れるとかえって自然なかんじがして、感情が素直に伝わるようでした。

女優さん達はちゃんとした日本髪ですが、自毛を結い上げているようで――髷(まげ)部分は付け毛かもしれませんが――、生え際がとても自然でいいかんじでした。

劇団の過去公演記録によれば、幕末もの、新撰組ものを多く演じていて、そのせいか客席には中高年男性の姿が多く目立ちました。


劇団め組
『Assassin(アサシン) 彰義隊後日譚』
2006年8月4日(金)~6日(日)
紀伊国屋サザンシアター

べきら観劇日:
2006年8月5日(土)昼の部
上演時間1時間50分(休憩なし)
11列下手ブロック

・劇団公式サイトによる公演情報:
http://www.gekidan-megumi.co.jp/hannosyou/kako/assassin.html
※観劇のきっかけとなった、べきら一目ぼれのチラシ画像あり。向かって右が藤原さん演じる旭、左(着物の胸に菊の柄がある)が新宮さん演じる時雨。

・BACK STAGEサイトによる公演情報:
http://www.land-navi.com/backstage/link/47/tokyo/kouen/2006/8/megumi/index.htm


ネタバレありレポ↓

時は1868年、元号が慶応から明治へと変わる年の秋――

江戸の紅葉坂(もみじざか)には、闇夜に燃え上がるような真紅のもみじがはらはらと降り注いでいた――

その葉は、若き彰義隊士・時雨(しぐれ)の横たわる胸元に、美しい顔に、次から次へと降り積もり、あふれる血も、骨を裂く刀傷も、先立った仲間達への悔恨も、すべてを覆い尽くしていく――

クライマックスの決闘シーンでは、真っ暗な闇夜と紅葉(もみじ)の赤、その紅葉と時雨の黒い着物のコントラストが眼を射るように鮮やかでした(とくに、斬られて仰向けに倒れた時雨の身体の上に紅葉が降り積もる様子がせつなくて綺麗!)。

彰義隊の生き残りである時雨(演・新宮乙矢-しんぐう・おとやさん)は江戸・吉原に潜伏し、いまや官軍となって江戸の街を支配する薩摩・長州軍への復讐の殺人鬼と化す。

恋人だった彰義隊士を薩長軍に殺され、今度はその仇に身を任せなければならない花魁(おいらん)達が時雨の復讐劇に加担する。

幻の名妓・高尾太夫が吉原に現れた、という噂に釣られて夜の街に集まる官軍の兵士達――ぼんぼりの灯りもまばゆい吉原・梅川屋の店先に、ずらりと勢ぞろいしたいずれ劣らぬ色香の花魁連中、なかでもひときわ美貌の、紅葉の打ち掛け姿がはたして高尾太夫なのか!?――この新宮さんの登場シーンがそれはそれは惚れ惚れするほどに水際立ったかっこよさでした。

女性の訪問着のように、裾と上前(着手の心臓側)に赤い柄が散らされた黒地の着物がとにかく色っぽい。

半襟の赤も、匂い立つ美青年ぶりを照らし出すように引き立てていました。

一方、時雨と同じ彰義隊の生き残りである旭(あさひ/演・藤原習作-ふじわら・しゅうさくさん)は、刹那的な復讐に明け暮れる親友・時雨の身を案じ、殺戮をやめて未来を志向するよう勧める。

死に場所を求める時雨は旭の言葉に耳を貸さず、やがてふたりの男は紅葉坂で運命の白刃を交える――

同じ着流し(=袴をつけない)姿ながら、新宮さんの中性的な色気に対して、藤原さんの粋(いき)でこなれた着こなしがこれまた目を楽しませてくれました。

男の着物は腰で着る――ゆったりと合わせた上半身と対照的に、帯を境にきゅっと引き締まった細腰の潔さこそ日本の男の魅力なのですよね。

劇団ファンクラブ「MegumiClub」への入会を即刻決意したべきらでしたが、「お気に入り」の役者さんをひとり指名するのに(指名した役者さんから挨拶状が来るらしい!)藤原さんにするか新宮さんにするかで迷いに迷い、断腸の想いでおひとりに決めたときには観劇から一ヵ月経っていました(笑)

会費を送金して(入会金なし、年会費¥2,000-と良心的価格設定、しかも初回年は一ヵ月150円にて月割り計算してくれます)まもなく会員カード、会報『峠の茶屋』(2006年9月発行の15号/インタビューと舞台写真が充実)などが郵送されてきましたが、封筒のなかからはらりと一枚、真っ赤な紅葉が――↑決闘シーンで実際に使われたあの紅葉が同封されていたのです!しかも新宮さんの直筆サイン入り!(紅葉の素材は薄い不織布のようでした/11月公演『傀儡~忘れ得ぬ面影の総司』の宣伝用写真撮影現場で、紅葉一枚一枚にマジックでサインをしている藤原さん・新宮さんの様子が写真入りで同会報に掲載されています/おふたりのうちどちらのサイン入りが来るかは偶然次第だったようです。)

舞台自体の魅力もさることながら、こんな心ニクい気配りがフリの観客を固定ファンにしていくのでしょうね。



この公演の舞台装置を製作した会社のサイトに、舞台の画像がありました(役者さんは写っていません)↓

・有限会社プランニング・アート サイトより:
http://www.planning-art.com/shigoto-2.html#
※横並びに5枚upされている画像の左から3枚目、赤い格子が吉原・梅川屋の店先。
この赤い格子をバックに、花魁達に交じって新宮さんの時雨が登場する絢爛たるシーンが実現したのでした。
その右横が「紅葉坂」、画像では背景が青空になっていますが、決闘のときは夜でした。


・日本タレント名鑑より、
新宮乙矢さん情報:http://dir.yahoo.co.jp/talent/12/m01-0235.html
藤原習作さん情報:http://dir.yahoo.co.jp/talent/28/m00-0391.html

コメント

非公開コメント

プロフィール

べきら

Author:べきら
観劇の記録です。

Twitter

月別アーカイブ

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。