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舞台『フリータイム』

初めてチェルフィッチュの公演を観たときは、演劇でもないような、舞踊でもないような、なにか一種の語り芸のような不思議なパフォーマンスに触れたおもいでした(『エンジョイ』/2006年/新国立劇場the LOFT)。

てゆーかー、それってー、ビミョーかもー、みたいなー、……と果てしなく膠着していく言語にいったい何が言いたいんだろう?疑問文なのか断定文なのか、否定なのか肯定なのかとイライラし、やる気なさげにぶらぶらと揺れるような俳優の動きにも違和感を覚えていたのが、だんだんと面白みを感じるようになり、最後のほうは音楽を聴いているような、邪気のない子どもの動きを見ているような気持ちになりました。

人前では主語と述語を明確に語尾まできちんと話し(あるいは書き)、姿勢もゆるむことなくちゃんとしていなければならない、と自分にも他人にも求めるのが染み付いてしまっていました。

でも、ほんとうの気持ちや想いはそんなに固まった状態では解放されないことに気付かされたのです。

また観たいな、とおもっていたところに新作情報が入り、先行発売に申し込んでチケットを入手することができました。

有名な演劇賞を獲得し(『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞受賞/2005年)、海外での評価も高く、作・演出の岡田利規(おかだとしき)氏はいろいろなマスコミに取り上げられているため注目度が高く、場内は満席のうえに補助席も出ていました。



六本木ヒルズの足元にあるお洒落なライブハウスでの公演でした。

地下への階段を下りて会場に入った瞬間に、舞台美術に魅了されました。

ごくありふれたモチーフなのに斬新で、乾いて、遊離感があって、センスの高さを感じさせます。

まるで現代アートのオブジェのようでした。

この美術を手がけたトラフ建築設計事務所のことを、岡田利規氏もプログラムのなかで「この人たち天才じゃないかと」と賞賛しています(トラフサイトのDIARYに舞台画像があります/観客は入っていませんが、俳優さん達の衣装は本番と同じです→こちら)。

朝のファミレスの客や従業員である男3人女3人の登場人物はそれぞれの言葉を淡々と語るのですが、いつのまにか役割が交代していたり、複数の俳優が同じ人物を演じたりで、拘束やルールのない、あるひとりの人間の「想い」の表出のような感じです。

観ていて(聴いていて)とても面白く、快適で、こういうの好き、とおもいました。



私が観た回はNHK収録のためのカメラリハーサルが行われました。

舞台をはさんで客席が向かい合う構造(会場入り口側と奥側)だったのですが、入り口側席に4台と通路に1台の計5台のテレビカメラが入っていました。

この4台のカメラが舞台を撮れば必然的にその後ろの奥側席の客の顔も映りこんでしまうわけで、奥側席に座ってしまった私はどきどきしてしまいました。

カメラの存在に気付いて入り口側席にしようかともおもったのですが、入り口側は喫煙場所が近かったので、煙が苦手な私は結局奥側を選択したのです。

「リハーサル」であって「本収録ではございません」という説明の紙がチラシ束に入っていましたが、カメラが首を振るとやはり気になってしまいます(チェルフィッチュ公式サイトによれば、本収録は追加公演となった3月18日20時開演の回に行われたとのことです)。

このように「カメラが入ることで会場内の雰囲気が通常の公演とは異なってしまうことへのお詫び」(↑同説明文より)としてプログラム(販売価格1.000円)が1部無料で配られたのは配慮でした。



公演期間中に岡田氏が登場するPPT(ポストパフォーマンストーク)が3回ありましたが、私はどの回も都合がつかず申し込めなかったのが残念でした。
※PPT:3月10日(月)、3月12日(水)、3月13日(木)

と、おもっていたら岡田氏ブログにトークイベントの情報が掲載されているのを発見こちら、ぜひ参加したい!とおもったのですがまたもや残念なことにちょうどその時間帯(3月29日土曜日14:00~15:30)は観劇の予定を入れてしまっていたのでした。

↓トークイベント詳細(白水社サイトより)
・池袋コミュニティ・カレッジ「新・岸田賞作家列伝─70年代生まれの劇作家たち─」のご案内 :
http://www.hakusuisha.co.jp/news/2008/01/70.html
※トークのお相手は倉持裕さんです。ぜいたくな顔合わせです。



チェルフィッチュ
『フリータイム』
2008年3月5日水曜日~18日火曜日(全20+追加1ステージ)
スーパー・デラックス

作・演出:岡田利規

全席自由
(日時指定整理番号付き)
前売3,500円
当日4,000円
学生3,000円(入場時に学生証を提示)
セット券5,800円(フリータイム+スペシャルイベント3/11)
※開場が開演の1時間前、ということは整理番号を持っている予約客は1時間以上前に現着していなけらばならないのがややたいへんでした。私が到着した開場10分前の段階ですでに路上に20人くらいが並んでいました。歩道幅がゆったりと広かったのが救いでした。

べきら観劇日:
2008年3月17日月曜日

上演時間:90分(15分間の休憩1回を含む)

【物販】
プログラム1,000円
(岡田氏と俳優全員の個別インタビュー、多くのカラー写真が掲載された充実した内容です/約50P)
過去作品DVD
岡田氏著書、掲載雑誌など
(私は『新潮』2008年4月号、『文學界』2008年4月号を購入/両誌とも小説家としての岡田氏の座談会が掲載されています)

【当日パンフレット】
なし
※帰宅後にチラシ束をもう一度点検しましたがそれらしきものは発見できませんでした。
入っていたけど紛失してしまった可能性もあります。
あと、会場入り口あたりに「ご自由にどうぞ」状態で公演チラシが置いてあったのは親切だとおもいました。
予約客にはチケット郵送時に同封されましたし、ひんぱんに演劇を観る人はどこかしらの劇場で入手できることがありますが、当日券の人などはお持ちでない場合もあるでしょうから。

【新聞掲載】
いろいろな媒体に掲載された切り抜きが会場へ通じる階段の壁に貼り出されていました。
私が入手したのは↓です。

・読売新聞2008年2月27日水曜日付け夕刊;演劇の「常識」問う新作 岡田利規「フリータイム」
全文がYOMIURI ONLINEに掲載されています↓
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20080227et08.htm

・日本経済新聞2008年2月27日水曜日付け朝刊:文化往来 「ダラダラ会話劇の岡田利規、海外で新作」

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