スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

舞台『サバンナの掟』

柿喰う客(劇団公式サイト)という印象的な名前の劇団の存在を知ったのは2006年12月の王子小劇場プロデュース『俺の屍を超えてゆけ』に客演していた玉置玲央さんがきっかけでした。
玉置さんはある地方放送局の入社2年目の技術部員で、社内のお姉さま達のアイドル的存在の初々しい青年役だったのですが、劇団サイトのプロフィール画像があまりにエキセントリックでその激しい落差に驚いたものです。
エキセントリックはきらいではありませんし、“妄想エンターテイメント”という劇団コンセプトにも惹かれて一度観てみたいとおもいつつも、なんとなく垣根を感じて近づけないでいるうちに1年が経ってしまいました。
シアタートラムという、私の好きな劇場ベストスリーに入るところで上演されると知って、ようやくチケットを取りました。

終演後は、食わず嫌いはよくない!ことを実感しました。
新鮮で、楽しくて、深さがありました。
毒と爽やかさの両方の美味を味わいました。
玉置さん演じる超ミニスカートの赤毛女子高生(エキセントリック!)がクライマックスに叫ぶ破滅と共生の同時実現案は衝撃的でした。
サバンナの動物達のように、人間も行き着くところまで行けば良い、行くしかないのだとおもいました。

総勢30人の登場人物のなかで玉置さんのほかに印象的だったのは、深谷由梨香さん(柿喰う客)の素行に問題はあるが実はお金持ちのお嬢様ではないかとおもわせる品がある鋭角的女子高生、岡田あがささん(空間ゼリー)の強烈な女性政治家(魅力的!)でした。
そしてもうひとり、実は二枚目なのかもしれないけれど不気味メイクが濃厚すぎて素の顔立ちが想像不可能、なおかつ怖くなるくらいの狂気が圧倒的だった踊(おどり)刑事はなんという俳優さんなのだろう、とおもって終演後にキャストを確認したところ、花組芝居の美しくもたおやかな女形・堀越 涼さんだったのには心底たまげてしまいました。
ついひと月前、場所も隣の世田谷パブリックシアターで上演された花組芝居『KANADEHON忠臣蔵』での、うっとりするような白無垢・綿帽子のお姫様と同一人物とはとても信じられません。
玉置さんの澄江とのシーンはエキセントリックの火花が飛び交う見事さでした。

タイトルにある「フリーステージ」とは、世田谷パブリックシアターが実行委員会を設けて今後活躍が期待される若手カンパニーを選び、上演の場を提供するものです。
選考を勝ち抜いた結成3年目の新進劇団の代表はさぞやぎらぎらした雰囲気なのだろうなと予想していましたが、終演後のポストパフォーマンストークに登場した中屋敷法仁氏はクラス委員長(←今はこういう呼称ではないかもしれません)を務めていたのではとおもわせる、イケメンというよりはハンサムと呼びたい礼儀正しい好青年でした。
司会の世田谷パブリックシアター職員の男性から多作ぶり(私・べきらが書き取ったメモでは「結成以来の3年で16公演140ステージ」)を指摘されたときの代表の答えには嬉しくておもわず膝を打ちたくなりました。
正確な再現ではありませんが、「多作だとはおもいません、小劇場の公演は1年に2~3回くらいがふつうだとおもいますが、CDなら何度も聴けるけど、たとえば年2回公演だと、上演時間2時間として1年間に4時間しかみることができないのは淋しいですよね」という内容でした。
これには深く同意します。
私のような演劇興行の内情や困難さを知らない者が同じことをいうと素人のわがままとおもわれてしまうのかもしれませんが、実際、好きな劇団の公演が終わり、次の公演まで何ヵ月も待たなくてはならないとおもうとがっかりしてしまうのが正直な想いなのです。
柿喰う客、これからも楽しませ続けてほしいです。

当日パンフレットによれば、次回第13回公演は『恋人としては無理(仮)』を2008年6月に王子小劇場で、さらにその2ヵ月後の8月には吉祥寺シアターで第14回公演『タイトル未定』(←というタイトルなのか、ほんとうにタイトルが決定していないのかは不明です)を上演予定とのことです。

時間堂『ピンポン、のような』(2007年4月/王子小劇場)でのホスピタリティあふれる前説が素敵だった制作・田中沙織さんのキュートなメイド姿が眼福でした♪
(田中さんは柿喰う客所属の制作者ですが、時間堂2007計画にも参加していらっしゃいます。)



シアタートラムニューイヤーステージ
フリーステージ 演劇部門
柿喰う客 第12回公演
『サバンナの掟』
2008年1月5日土曜日~6日日曜日(全3ステージ)
シアタートラム

作/演出:中屋敷法仁

全席指定
前売り・当日2,500円
各種割引、セット券あり

べきら観劇日:
2008年1月6日日曜日昼の部

上演時間:1時間40分(休憩なし)

【物販】
上演台本1,000円
※A4/片面印刷/本文45P
持ち手付きの袋(レジ袋様)に入れてくれたのがありがたかったです。
プログラム販売なし

コメント

非公開コメント

プロフィール

べきら

Author:べきら
観劇の記録です。

Twitter

月別アーカイブ

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。