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『ONE vs HALF ~斎藤一vs中村半次郎~』

最近は、観劇の感想はまずツイッター(http://twitter.com/bekirra、アカウントは「bekirra」)でつぶやくようになりました。
最大140文字なので気軽に発信できること、返信機能やリツイート(引用)機能などで過度の緊張感なく参加者とつながりを持てるのが魅力です。
私は主に演劇ウォッチャーさん、劇団主宰や制作さんのアカウントをさがし出してフォローしていますが、皆さんの新鮮なおもいがリアルタイムでどんどんTL(タイムライン)に流れてくるのが面白くてたまりません。
筆の重い私のような者のアカウントもおもいがけない数の方々がフォローしてくださり、今やツイッターなしのウェブ生活は考えられないほどになっています。
企業や団体にとっての広報手段としてもたいへん有効だとおもいますので、とくに小劇場の劇団関係者の方々はぜひもっとツイッターデビューしていただきたいと願います。
私の最新のつぶやきは当ブログのサイドバーにあるリンクに刻々表示されるようにしてあるのですが、携帯ではみえないようですので、今作品に関するつぶやきのうちいくつかを下記にコピー&ペーストしてみました。
(上が古く、下が新しいです。本家ツイッターでの表示は逆に上が最新になります。)

・劇団め組『ONE vs HALF ~斎藤一vs中村半次郎~』昨日3.25.夜初日観ました。こういう男を愛したい、という(現代では見果てぬ)女の夢を叶えて美しい嘘の花を咲かせる女性作家合馬百香氏の世界に耽溺。効果音の助けを借りない技正味の剣殺陣に酔う。2010.3.26.

・新宮乙矢+藤原習作の二大看板のあとに続く若苗の勢いに瞠目の劇団め組春公演『ONE vs HALF ~斎藤一vs中村半次郎~』。ここは客演入れず、学校演劇巡演から叩き上げて本公演出演を勝ち取る純正育成法。入木純一さん稲垣納里子さん良。1時間40分休無。2010.3.26.

・劇団め組『ONE vs HALF ~斎藤一vs中村半次郎~』本日3.27.昼観ました(2回目)。半次郎役井上真一さん筆頭に、何人かが初日に比べて格段に役が入り込んでいました。毎公演、初日から完成しているのが新宮乙矢さん。※ハッシュタグつけると検索に反映されないようなのでつけずに。2010.3.27.

本家ツイッターの日時表示は実際と数時間ずれるようです。
上記3本をつぶやいた正確な日は、ここに表示した日です。
劇団め組に関するつぶやきをまとめたいとハッシュタグを登録したのですが、どうもうまく機能しません。
とりあえず様子をみます。→http://hashtagsjp.appspot.com/tag/gmeg



幕末の動乱期にひとりは薩摩藩の、もうひとりは徳川幕府のいずれも諜報者として生きた剣の達人ふたりが主役です。
新宮乙矢+藤原習作という二大看板が劇団め組の特色でしたが、今回は中堅どころの井上真一さんが新宮さんの相手役に抜擢されました。
クールな斎藤一・新宮さんに対する明るくやんちゃな中村半次郎・井上さんがよく際立ちました。
新宮・藤原コンビの「艶」はありませんが、実直で真っ直ぐな勢いの良さがありました。
その真っ直ぐさが斎藤一に一瞬の人間性を取り戻させる雪のシーンが綺麗でした。
ふたりの剣殺陣のスピード感と躍動感が素晴らしい!
この一対一の迫力は、私が初めてめ組を観た2006年8月『ASSASSIN 彰義隊後日譚』(紀伊國屋サザンシアター)クライマックスでの新宮vs藤原戦以来のものです。
効果音の装飾に頼らない、め組のストイックな剣殺陣は時代劇演劇界の孤高の宝だとおもいます。
私・べきらが深く恋慕♪するその藤原習作さんは、今回は後に引いた高いところから全体を見渡す役でしたが、品格と貫禄を堪能しました。
身分が高すぎて剣殺陣は期待できなさそうでしたが、ちゃんと刀を手にする姿を披露してくれたのが嬉しかったです。

井上さんよりもさらに若手となる人達がますます成長しているのにも眼を瞠りました。
め組は客演を入れない生え抜き方式ですので、継続して見守る楽しみがあります。
なかでも入木純一さんが一段とよくなりました。
とくに新宮さんとのあいだに会津藩士・柴太一郎としての感情のやりとりが成立しているのをありありと感じ取ることができました(プロローグ「斗南の地」のシーン、斎藤が切腹しようとする柴を説得するシーンなど)。
私が初めて入木さんに気付いたのは2007年『戊辰残照』再演で新宮さん演じる主人公・大庭修理の命を狙う会津の若侍・大沼城之介役でした。
熱意はあふれながら未熟で頼りない若侍という役の性格と新人俳優の素の雰囲気がよく合致していて(←入木さん、失礼!)印象的だったのですが、それが今や、藩と藩主のために懸命に奔走する青年武士を骨太く安定的に演じるまでに成長していて、母モード(笑)で感慨にふけってしまいました。
この物語のあとに続く会津藩の悲劇の運命も、柴の佇まいのうしろに透けてみえたようにおもいます。
いつか『戊辰~』で修理を演じる入木さんをこの眼でみたいものです。
斎藤の配下となる梅戸勝之進役河本博志さんのあっけらかんとした諦観、長州藩士蔵川伊三郎役玉城 誠さんの姿のきれいさと斬られぶりもよかったです。

時代は京都守護職に任命された会津藩の藩士数名が先遣隊として入京するあたりから八月十八日の政変、禁門の変、大政奉還を経て西南戦争終結まで。
新宮さん斎藤と井上さん半次郎を取り巻く周囲の人物が、ひとりひとりに至るまで実によかったです。
薩摩、長州、会津、新選組、皇族などさまざまな立場の人間が登場しますが、誰かを絶対的悪者に仕立てるのではなく、男達のそれぞれが自分の信念に従って命がけで道を切り拓こうとする姿に作者が愛着を寄せているのがわかります。
渡辺城太郎さん演じる西郷吉之助の存在の大きさと苦悩、藩にとらわれず日本をみつめるために大切なものを捨てる桂小五郎(野村貴浩さん)や川路利良(菅原貴志さん)の覚悟、「(不利益を被ることはあっても)自分の心の声に従う」という中川宮朝彦親王(習作さん)の言葉が印象に残りました。
女性役が全体的に控えめで、それでいて女性ならではの華やぎや優しさ、受容力が光っていたのにも好感を抱きました。
観月尼役八島未来さんの気品と美声、半次郎従者お幸(こう)役稲垣納里子さんの可憐なしっかり者ぶりがとくによかったです。
川路の立身も、半次郎が人間性を捨てずに踏みとどまれたのも、この女性達の存在があってこそなのでした。

合馬百香氏の作品を観たあとに心のなかに残るのは、沁み入るような「哀しさ」の感情です。
それはマイナスでいやなものではなく、日本人としての美意識や優しさ、静かに内向する気持ちのあり方を大事にしたいとおもう前向きの豊かさをはらんだものです。
今回の作品は一連の幕末もの作品を集約して明治へ、さらにその先の両大戦へ、そして現代へと向かう合馬さんの視線を予感させるものでした。
日本人として生きること、を描く合馬作品をこれからも観続けたいとおもいます。
まずはさ来月5月に上演される第二次大戦後の日本人戦犯を扱った合馬さん初の外部作・演出作品『“P”s 』公演サイトが楽しみです。



劇団め組
『ONE vs HALF ~斎藤一vs中村半次郎~』
2010年3月25日木曜日~29日月曜日
吉祥寺シアター
CoRich情報(←トラックバック送信、珍しく成功です!)

作:合馬百香
演出:与儀英一

全席指定
平日 4,500円
土日 4,800円

べきら観劇日:
2010年3月25日木曜日19:00~(初日)
2010年3月27日土曜日13:00~
<↓観劇日追記>
2010年3月29日月曜日14:00~(千秋楽)

上演時間:1時間40分(休憩なし)

【物販】
・舞台写真@150円×70種
・オリジナルTシャツ@2,500円×5種
※Tシャツの5種内訳は藤原さん、新宮さん、城太郎さん、「め組」、あともう1種(←未確認)。
1階ロビーに見本が展示されています。
4サイズ(S・M・L・LL)、3色(黒・グレー・白)。
劇団員・車田つかささんのブログに着用画像があります。
私が観た回は、客席案内の男性スタッフが城太郎さん柄を着ていました。
それにしても、新宮さん柄だけなぜヌード……(笑)

【当日パンフレット】
A4/4P カラー
プロローグからエピローグまでの景情報と、各景に対応できる参考年表(天保九年1838年中村半次郎出生から明治十二年1879年川路利良死去まで)
西郷隆盛「留魂碑」の写真と碑文(ルビが親切)
キャスト表
スタッフ表
次回公演告知
※次回2010年8月は『<新>明治仁侠伝』吉祥寺シアター。
2006年8月『ASSASSIN 彰義隊後日譚』で初めてめ組と出会った私は2001年に上演された『明治仁侠伝』は未見で、劇団サイト内の過去公演情報で知るのみです。
その「一般公演作品一覧」によれば、西南戦争後、明治政府に恨みを抱く徳川ゆかりの男達が大久保利通暗殺を目論むという筋立てのようです。
まさに今回の『ONE vs HALF』の続編といえます。
この一般公演作品一覧に以前は配役が記載されていて(現在は未記載)、記憶では「狂四郎」が新宮さん、「牡丹」が習作さんだったとおもいます。
ダイジェスト動画では新宮さんの水も滴る美剣士ぶり、城太郎さんとの哀切極まる対決、牡丹・習作さんとの絡みが垂涎的に眼を惹きます。
再演(↑劇団サイトによれば2001年版より前に1995年8月、1996年3月、1997年4月に上演歴があるとのことなので、正確には2010年版は五演目)ではなく<新>ということは役設定も変わるのかもしれませんし、告知文に「新しいキャスト」とありますのでどのような顔ぶれになるのか楽しみです。
新宮さんの狂四郎をこの眼で観たい!と熱烈におもういっぽう、入木さん狂四郎と新宮さんの一騎打ちも観たい!となると牡丹は?……あれこれ想像してわくわくする気持ちがはやくも夏に向かって飛んでいきます。
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