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舞台『真田風雲録』

ほとんどが20歳代(最年少は19歳)の若手俳優44名から成るさいたまネクスト・シアターの旗揚げ公演です。
日本を代表する演出家・蜷川幸雄氏の選択眼によって1,200名を超える応募者のなかから選ばれたメンバーは、すでにプロとして活動している人や自分で劇団活動をしている人、新国立劇場演劇研修所出身の人などですので、演技は一定レベル以上です。
根津甚八役川口 覚さんの斬りつけるような論調の鋭さと、千姫役春木美香さんの茫洋とした雰囲気の奥にある諦観と悲しみが印象に残りました。
それでも、真田幸村役横田栄司さんの登場第一声には、段違いの実力と魅力をみせつけられました。

徳川軍に対抗する真田幸村と十勇士を描いた原作は、60年安保闘争とイメージが重ねられる、反抗する若者達の青春群像劇です(1962年4月初演)。
泥まみれになって奮闘する若手俳優達の若さと熱意、この場を掴んだ運の強さ(努力と才能はもちろんとして、2009年のこの旗揚げのためのオーディションに該当年齢で遭遇する強運!)に妬けるような羨望を感じます(私は俳優志望というわけではないのですが)。
いっぽう、作品世界そのものから熱をもらえないままだったのは、技術だけはものすごいスピードで進みながら心が沈滞したままのような今の世の中の雰囲気と、若者対おとなの力関係が変化してしまったことからきているのだとおもいます。
ちょうど今読んでいる本のなかに、「闘うべき大人はどこにもいないのです」とあったのがまさに的を射ていました(津田秀樹『ジーパンをはく中年は幸せになれない』アスキー新書)。
だからこそ、蜷川さんという巨大な存在に組み付くことができる若手俳優達は幸運です。
むしゃぶるように吸収し成長して、横田さんのようにときめかせる存在になってほしいと願っています。

泥の舞台での3時間のラストは、光と広がりのある世界でした。
このシーンがみられて、来てよかったとおもいました。
さいたまネクスト・シアターの未来に幸いあれ。



財団法人埼玉県芸術文化振興財団
さいたまネクスト・シアター
『真田風雲録』
2009年10月15日木曜日~11月1日日曜日(全18ステージ)
彩の国さいたま芸術劇場 インサイド・シアター(大ホール内)
特設サイト
CoRich情報

作:福田善之
演出:蜷川幸雄

全席指定
一般 3,800円
メンバーズ 3,500円

べきら観劇日:
2009年10月17日土曜日13:00~

上演時間:3時間15分(15分間の休憩1回を含む)

【プログラム】
変型サイズ14P

【配役表<2009年10月17日(土)版>】
A4/4P
音楽ナンバー
配役表
さいたまネクスト・シアター『真田風雲録』関係年表

【物販】
未確認

【劇評】
朝日新聞2009年10月23日金曜日付け夕刊
P9
さいたまネクスト・シアター
「真田風雲録」
荒削りだが若者44人に熱気



福田善之 1 真田風雲録 (ハヤカワ演劇文庫 14)
福田善之 1 真田風雲録 (ハヤカワ演劇文庫 14)
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