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舞台『結婚』

実験性を重視するという文学座アトリエの会の方針にふさわしく、予定調和をはねつけるような不思議な展開をみせる作品です。
アフタートークでは物語の解釈をめぐる質問が多く挙がりました。

結婚するということは、それまでの関係と離婚するということ――
どれほど捨てることができるのか、またどれほど引き受けることができるのか――
それは、これまでに積み上げてきた財産を捨てなければ新たな境地を手に入れることはできない、という創造者の苦しみなのかもしれません。

トミオカイチローは湖畔の別荘に旧知の夫妻を招待し、その面前で婚約者に結婚を申し込むことで夫妻に保証人になってもらおうとします。
婚約者には元恋人がつきまっとていて、元恋人は暴力によって別荘の4人(イチロー、婚約者、夫妻)を混乱に陥れます。
また、この別荘は夫妻とイチローの共通の知人だった男性が昔自殺をした場所でもあるのでした。

恋人達の三角関係、中年夫婦の不仲、結婚を躊躇する男性と人妻の交流、人と人が理解しあうことの難しさなどを描いているのかな……とおもういっぽう、登場人物達の職業が脚本家、俳優など全員
が演劇関係であるところに面白みをかんじました。
批評家、演出家、制作が三角関係になり、寄り添っているはずの脚本家と俳優の仲がじつはギクシャクしている……結婚に寄せて演劇の状況を描いているようにもみえます。

「花嫁で批評家」役・藤あかねさんの白い二の腕と足首が輝くような若さの魅力、「花嫁の元彼で演出家」役・高橋克明さんのダークな獣性が楽しませてくれました。

舞台をはさんで客席が向かい合う対面方式です。
湖の青や夕焼けの黄色を映したかのようなシンプルな木質の舞台美術は島 次郎氏によるものでした。
舞台全体がボートのようにもみえ、舳先は演劇が向かう方向を指しているのかもしれないとおもいました。



文学座
文学座6月アトリエの会
『結婚』
2009年6月20日金曜日~7月5日日曜日(全18ステージ)
信濃町・文学座アトリエ
公演情報
CoRich情報

作:松田正隆
演出:高瀬久男

全席指定
前売・電話予約 4,000円
当日 4,300円
ユースチケット2,500円(25歳以下/取扱い文学座のみ/観劇当日、年齢を証明するものを持参)

べきら観劇日:
2009年6月23日火曜日14:00~
※終演後、演出の高瀬氏とキャスト5名が参加しての、約1時間のアフタートークがありました。

上演時間:1時間20分(休憩なし)

【物販】
プログラム代わりの『文学座通信』2009.6.Vol.598 100円

【当日パンフレット】
B5/1P
※いわゆるペラ片面印刷ですが、基本的な公演情報は押さえてあります。
スペースの半分強を使った、松田氏による寄稿「「結婚」について」が贅沢です。
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Author:べきら
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